第十轉
解説
A Compendium for the Table 10
この轉は、前の轉にある微韻開口と對になる合口の轉です。
微韻や、欣[=殷]・文は、それぞれ、
上古の微部、物・文兩部からの流れです。
ときには、古音でも脂部の合口とされたり、
現代から中古を簡單に類推しても、やはり合口のような印象ですが、
それ自体に開・合があるというので、
一等韻の灰韻を古本韻として、部を立てるのです。
(脂部の一部としての位置づけと、比較的に之部に叶う關係、
など、立体的に遠近が感じられます。
また、脂部字の中にも几聲など、
微部的な振る舞いの古音が、窺われます。)
入聲の位置にある廢韻は去聲です。
韻圖をコンパクトにするために、二ヶ對の轉で、
このような「去聲寄韻」の配置がなされています。
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