第十四轉
解説
A Compendium for the Table No.14
この第十四轉は、
二等專韻や純四等韻について、開口第十三轉に對する合口ですが、
純一等韻では、起源の異なる二つの古本韻が爲す、
假りの「開」・「合」です。
のちには、「開」・「合」になってゆきましたが、
兩者の違いは、まだ主母音の音色の異なりであったのだ、
と攷えられています。
假りの「開」・「合」の問題は、
「灰」・「咍」のほかに、
「覃」・「談」などでも同樣に論じられますが、
ここでは分立の證據が脣音に顯れるのに對して、
「覃」・「談」では、
なかなか脣音の分立を證すことが難しいようです。
入聲位置の韻は、所謂
「去聲寄韻」であり、入聲ではありません。
『韻鏡』型の韻圖では、
「平」・「上」相配の韻目無い「去」聲、
「祭」・「泰」・「夬」・「廢」のうち、
「夬」・「廢」の二組の「開」・「合」が、
こういう措置方法で竝んでいます。
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