第十七轉
解説
A Compendium for the Table No.17
この轉からは
收舌韻尾の韻が纒めて收められており、
第二十四轉まで續いています。
それらには、入聲が配屬されています。
第十七轉・第十八轉は、
「開」・「合」の對を成しています。
兩轉の痕韻・魂韻は、
一等專韻の、「開」・「合」の對です。
こちらの轉にある、二等の臻韻は、
「平」・「入」聲の齒音にしかありません。
これは、
他の二等專韻の分布の姿からみて、ちょっと變わっています。
その相配の無い「上」・「去」聲については、それぞれ、
合口三等韻と開口三等韻から、相配の發音があります。
これは、
眞韻・諄韻という重紐三等韻 「開」・「合」の、齒音二等
に當るものと攷えることによって、
眞・諄・臻という重紐三等韻は、典型的な三等韻の分布を爲す
と捕らえることができ、
二等專韻の姿にも、奇妙な例外を成さなかった
と見ることができます。
これは、
『切韻』以前の韻書で配屬に異同のあった二等部分を
複數の分け方を照らした部分集合(違いの部分)
として析出してみせたものであるらしい、
といわれます。
眞・諄は、
『切韻』では分けていなかった「開」・「合」の一つです。
-
-
-